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あの青い海も空も

「日本人です。異国と堂々と渡り合う日本人が残るがです。」この龍馬のキメ台詞は「いよっ!待ってました!!」と言いたいくらい決まっておったぜよ。龍馬が東奔西走しちょったがは、正しく、日本人を守るためじゃったき。
徳川幕府が異国に振り回されちょる様は攘夷派の誰もが判っておったが、薩長の言うように徳川と戦になったら、日本は内戦状態になり、列強がその機に乗じて日本を植民地化する危険があったがじゃ。そうなれば高杉晋作が見てきた悲惨な清国人と同じ有様の日本人になっちょったがぜよ。それやき、大政奉還を成さねばならんかったがじゃ。異国の侵略から日本人を守るために、龍馬は戦をせんで日本の有様を変えんといかんと、頑張っておったがじゃき、このキメ台詞は必然じゃったろう。
この時代の龍馬達の様に志のある者達が必死で頑張ってくれたおかげで、日本の植民地化は防げたけんど、今現在の日本は、アメリカにも中国にも頭の上がらん情けない有様じゃ。総理大臣がコロコロ変わり、政権はぐらついちょるし、素人が見てもひどすぎる外交下手! APECに集まったアジアの新興国からも「もう日本の時代は終わった」と思われとるじゃろう。

話がそれたけんど、今回の龍馬伝は後藤様も光っておったぜよ。
「妬ましかったがです!」の後藤様の台詞もよかったき。妬み、嫉みは人間誰しもにある感情で、しかも最も卑しく汚い感情であるから、それを告白するがは、非常に恥ずかしかったはず。本来隠しておきたかったであろう感情を吐露してまで、龍馬を大殿様に引き合わせたいと願う後藤の気持ちがわかり、容堂公も、後藤にこれほどの気持ちを掻き立てさせる龍馬に会ってみても良いと思われたのじゃろう。
この後藤様の告白に関しては、龍馬伝のHPで青木崇高さんがインタヴューで先にしゃべってしまってネタバレしているので、この場面の心の振幅が少し狭まったけんど、それでもやはり「よく言った!」と感動したがじゃ。

無事建白書を容堂公に書いて頂き、龍馬に「まっことありがとうございました」と頭を下げられた時に、後藤様が立ち上がって龍馬にシェイクハンドを求めるシーンも、上士と下士という身分制度の垣根が破られた象徴として印象深い場面じゃったき。

武市半平太の牢に大殿様が行くがはおかしいぜよ、と思っておったが、ここへきて脚本家がつじつまを合わせてきたがじゃ。武市の牢に行き同じ地べたに座って下さった大殿様ならきっと建白書を書いて下さる、判って下さると思っておったと龍馬に言わせるがは、なんか脚本家ずるい気がする・・・わしだけか?
大殿様が慶喜公に賜った曼荼羅の掛け軸を安心して見入るシーンも、以前からひっぱっちょった曼荼羅の使い道をここに持ってきたか、という感じじゃった。思えば、茶道の師に「先が見渡せるがゆえに気の毒なお方」と言われた容堂公はずっと前から徳川幕府がもうもたない、ということに気づきながら、恩のある徳川家に刃向かう事も出来ず悩んでおったき。その様子が、ずっと以前になるが曼荼羅の絵に恐る恐る触ろうとして触れない容堂公の怯えた様な姿を通して表されちょったのかのう。今回で、徳川家の存続のためにも大政奉還の建白書を書いたほうが良いと思い、役目を終えて、ようやく安心したように曼荼羅の絵の前で酒を飲む容堂公のシーンも印象的じゃった。
最終回が近づくとイロイロと脚本家がつじつまを合わせてくるがじゃ。

それにしても、龍馬と乙女姉やんが海辺で語り合うシーンの空と海のきれいじゃったこと!空は真っ青で、海はエメラルドグリーンで、日本にもまだまだ自然の美しいところが多いがじゃ!と風景に見とれたぜよ。その美しい風景の中で無邪気に乙女姉やんとふざけあう龍馬の命があと40日ということが、余計に哀しく心に沁みたき。
後2回。盛り上がって欲しいぜよ!!

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